あ009｜哀鳴啾啾（あいめいしゅうしゅう）とは？悲しみがこだまする情景を描く四字熟語

哀鳴啾啾の読み方と意味

■ 四字熟語

哀鳴啾啾（あいめいしゅうしゅう）

■ 読み方

あいめいしゅうしゅう

■ 意味

「哀鳴啾啾」とは、悲しみに満ちた鳴き声が細くかすかに響くさまを表す四字熟語です。
「哀鳴」は悲しみの声、「啾啾（しゅうしゅう）」は鳥や人の細く弱々しい鳴き声・すすり泣きのような音を意味します。

この熟語は、深い悲しみや哀愁が満ちた情景、または静かに嘆き悲しむ様子を詩的に表現するときに使われます。

哀鳴啾啾の語源と出典

■ 出典

古典漢詩や漢文表現に見られる擬音語の組み合わせ
※明確な一典は確認されていないが、哀愁を詠嘆する漢詩表現の中で用いられてきたとされる。

「啾啾（しゅうしゅう）」という語は、鳥や虫が寂しげに鳴く音や、人のすすり泣きを連想させる響きとして古来より使われています。

哀鳴啾啾の使い方と例文

■ 用例・使い方

• 廃墟の中から聞こえる哀鳴啾啾たる声が、胸を締めつけた。
• 戦の跡地では、哀鳴啾啾として人々の嘆きが空に消えていった。
• 哀鳴啾啾のごとき泣き声に、彼女の悲しみの深さを知った。

哀鳴啾啾と関連する四字熟語

以下は、「哀鳴啾啾」と近い意味や感覚を持つ四字熟語です。

四字熟語	読み方	意味
哀哀父母	あいあいふぼ	親の恩を思い、深く感謝し悲しむこと
哀毀骨立	あいきこつりつ	親しい者の死を深く悲しみ、やせ衰えるほどの様子
悲歌慷慨	ひかこうがい	世の中の不条理を嘆き、憤りを歌にすること
哀感天地	あいかんてんち	天地も感じて涙を流すほどの深い悲しみ
哀糸豪竹	あいしごうちく	哀しみの琴や笛の音を比喩した詩的表現（芸術的な哀感）

哀鳴啾啾が使える場面とは？

■ 文学・詩歌の表現

情緒あふれる悲しみの場面や、感情の深い場面を描く詩的な表現として最適です。

■ 哀悼・鎮魂の文章

故人を悼む文、戦没者や災害犠牲者への追悼文などに、静かながらも深い悲しみを表す語として使用できます。

■ 芸術・音楽表現の比喩

悲しみを帯びた旋律や効果音などを描写する際の比喩的表現としても使用されます。

まとめ：哀鳴啾啾は、静かな悲しみと詩情を描く美しい言葉

「哀鳴啾啾」は、激しい嗚咽ではなく、静かにこだまするような悲しみの響きを描いた言葉です。
詩的な世界観を持ち、文学や表現の中で美しく哀愁を伝える四字熟語として、今なお使われる価値があります。