目次
以心伝心の読み方と意味
■ 四字熟語
以心伝心(いしんでんしん)
■ 読み方
いしんでんしん
■ 意味
「以心伝心」とは、言葉を使わなくても、お互いの心が通じ合うことを意味します。
もともとは禅宗の教えから生まれた言葉で、師から弟子へ教えが伝えられるとき、言葉や文字を介さずに直接心から心へと伝えることを指しました。
現代では、深い信頼関係や長い付き合いによって、相手の考えや気持ちが自然に理解できることのたとえとして広く使われます。
以心伝心の語源と出典
■ 出典
禅宗の典籍『景徳伝灯録(けいとくでんとうろく)』
「不立文字(ふりゅうもんじ)、教外別伝(きょうげべつでん)、直指人心(じきしにんしん)、見性成仏(けんしょうじょうぶつ)」
ここで説かれる「教外別伝」の思想が、後に「以心伝心」という表現で広まったとされます。
以心伝心の使い方と例文
■ 用例・使い方
- 長年連れ添った夫婦は、以心伝心で相手の気持ちがわかる。
- チームメンバーとは以心伝心の関係を築きたい。
- 以心伝心の間柄なので、言葉は少なくても通じ合える。
以心伝心と関連する四字熟語
四字熟語 | 読み方 | 意味 |
---|---|---|
心心相印 | しんしんそういん | 心と心がぴたりと一致し、通じ合うこと |
意気投合 | いきとうごう | 考えや気持ちがぴったり合うこと |
唯心所現 | ゆいしんしょげん | すべては心のあり方に由来するという仏教的思想 |
同心協力 | どうしんきょうりょく | 心を同じくして協力すること |
心照一心 | しんしょういっしん | 一つの心で相手を思い、気持ちを通じ合わせること |
以心伝心が使える場面とは?
■ 人間関係
長く付き合った友人や夫婦、恋人など、お互いを深く理解し合っている場合。
■ ビジネス・チームワーク
言葉が少なくても動きや意図がわかる関係性を築いたとき。
■ 芸術・スポーツ
呼吸やタイミングが自然と合うパートナーとの活動。
まとめ:以心伝心は深い信頼と理解の証
「以心伝心」は、言葉を超えて相手と気持ちがつながる瞬間を表す美しい四字熟語です。
現代の人間関係やチーム作りにおいても大切な概念であり、信頼と時間の積み重ねがあってこそ生まれる関係性を示しています。
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