目次
一夜十起の読み方と意味
読み方
いちやじっき
意味
「一夜十起」とは、一晩のうちに十回も起き上がるほど、相手の世話や看病に心を尽くすことを意味します。
主に親の病気を看病する孝行の姿や、寝ずに人を気遣う献身的な行動をたたえる場面で使われます。
- 「一夜」=一晩
- 「十起」=十回も起きる(何度も起き上がって世話をする)
一夜十起の語源・由来
出典
『二十四孝』より。
中国・漢代の「黄香(こうこう)」という人物が、父の病を看病するため、一晩に十回も起きて父の布団を直し、世話をしたという逸話から生まれた言葉です。
この行動は、孝行の鑑(かがみ)として後世に伝えられました。
一夜十起の使い方と例文
使用シーンのポイント
- 親や家族を献身的に看病する様子を表す
- 他者のために夜通し尽くす行動を強調する
- 孝行や思いやりを美徳として語る文脈で使う
例文
- 母の看病に、一夜十起の思いで付き添った。
- 一夜十起して父を看病する彼の姿に、誰もが胸を打たれた。
- 子どもの病気を心配して、一夜十起のごとく何度も様子を見に行った。
一夜十起と関連する四字熟語
四字熟語 | 読み方 | 意味 |
---|---|---|
哀哀父母 | あいあいふぼ | 親の恩に深く感謝し、思いやること |
養老看病 | ようろうかんびょう | 老いた親を大切にし看病すること |
孝悌忠信 | こうていちゅうしん | 親に孝行し、誠実に人に尽くすこと |
哀毀骨立 | あいきこつりつ | 親を失い悲しみでやせ細ること |
一日三秋 | いちじつさんしゅう | 待ち遠しさのあまり一日が三年のように感じられること |
まとめ:一夜十起は献身的な思いやりを象徴する言葉
「一夜十起」は、夜を徹して他人のために尽くす深い思いやりと献身的な姿勢を表す四字熟語です。
特に家族愛や親孝行の象徴として、昔から語り継がれてきました。現代でも、相手を思いやる温かい行動を称える言葉として使えます。
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