目次
有象無象の読み方と意味
読み方
うぞうむぞう
意味
「有象無象」とは、多くのつまらない人々や、取るに足らない群衆を指す言葉です。
- 「有象」=形あるすべてのもの
- 「無象」=形のないもの
もともとは「天地間に存在するあらゆるもの」を意味しましたが、転じて、雑多で取るに足らない存在を卑しめる言い方として用いられるようになりました。
有象無象の語源・由来
出典
仏教の言葉に由来します。
- 「有象」は、形ある存在(生物や物質)を指し、サンスクリット語「ルーパ」(形あるもの) に由来。
- 「無象」は、形のない存在を指します。
仏教では「森羅万象」と同義で「宇宙に存在するすべてのもの」を表していましたが、日本では転じて価値の低い群衆をさす蔑称として使われるようになりました。
有象無象の使い方と例文
使用シーンのポイント
- 雑多でまとまりのない人々を卑しめるとき
- 群衆を価値のない存在として表現するとき
- 文学や批評的な表現でよく使われる
例文
- 政治の世界には有象無象が跋扈している。
- 有象無象の批判には耳を貸さない。
- その決断は有象無象の意見に左右されてはならない。
有象無象と関連する四字熟語
四字熟語 | 読み方 | 意味 |
---|---|---|
森羅万象 | しんらばんしょう | 宇宙に存在するすべてのもの |
烏合之衆 | うごうのしゅう | 規律や統制のない寄せ集めの集団 |
有名無実 | ゆうめいむじつ | 名ばかりで実質が伴わないこと |
群盲摸象 | ぐんもうもぞう | 全体を見ず一部だけで判断すること |
雑多無秩 | ざったむちつ | まとまりがなく秩序がないさま |
まとめ:有象無象は雑多な群衆を表す言葉
「有象無象」は、もともとは天地に存在するあらゆるものを意味しましたが、現代ではつまらない人々・取るに足らない存在を指す言葉として用いられます。
群衆を軽蔑して表現したいときに使われる一方で、もとの仏教的な意味(森羅万象)を知っておくと、より深く理解できます。
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