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鴉雀無声の読み方と意味
■ 四字熟語
鴉雀無声(あじゃくむせい)
■ 読み方
あじゃくむせい
■ 意味
「鴉雀無声」とは、カラスやスズメさえ鳴かないほど、あたりが非常に静まり返っていることを意味します。
人の話や行動に、周囲が息を呑むほど集中したり、威厳や緊張感によって場が張りつめている様子を表します。
- 「鴉」はカラス、「雀」はスズメ
- 「無声」は、声がない=静けさを意味します
鴉雀無声の語源と出典
■ 出典
『漢書(かんじょ)』・李広伝(りこうでん)
「広臨陣持重、軍中鴉雀無声」
名将・李広(りこう)が戦場で冷静沈着に指揮を執ったとき、兵士たちが緊張と敬意で一言も発せず、鴉雀(カラスやスズメ)さえ鳴かぬほどの静けさだったというエピソードが元になっています。
鴉雀無声の使い方と例文
■ 用例・使い方
- 彼の演説が始まると、聴衆は鴉雀無声となった。
- 緊迫した会議の場は、鴉雀無声の空気に包まれていた。
- 名教師の授業は、鴉雀無声の中で進んだ。
鴉雀無声と関連する四字熟語
以下は、「鴉雀無声」と似た意味を持つ四字熟語や、静寂・集中・緊張に関連する表現です。
四字熟語 | 読み方 | 意味 |
---|---|---|
沈黙寡言 | ちんもくかげん | 口数が少なく、物静かな様子 |
緊張感満載 | きんちょうかんまんさい | 場の空気が張りつめている様子 |
静寂無音 | せいじゃくむおん | 音ひとつ聞こえないほどの静けさ |
肅然無声 | しゅくぜんむせい | 厳粛な雰囲気で、誰一人声を出さないさま |
息詰無声 | いきづめむせい | 息を詰めて黙ってしまうような緊張状態 |
鴉雀無声が使える場面とは?
■ 教育・講演
優れた講師や話し手に、聴衆が一言も発せずに集中している場面。
■ 軍事・組織統率
指揮官の威厳や信頼によって、部隊が一糸乱れず従っている状態。
■ ドラマや演出
場の空気が張りつめ、視線や動作にすら集中が集まる場面での演出として。
まとめ:鴉雀無声は、張り詰めた静けさの象徴
「鴉雀無声」は、極度の集中・緊張・敬意によって場が完全に静まり返る様子を表す四字熟語です。
静けさの中に潜む力や重みを伝える表現として、教育・軍事・芸術など様々な場面で使うことができます。
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