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a016|悪人正機(あくにんしょうき)とは?悪人こそ救われるという浄土真宗の教え

目次

悪人正機の読み方と意味

■ 四字熟語

悪人正機(あくにんしょうき)

■ 読み方

あくにんしょうき

■ 意味

「悪人正機」とは、罪深き悪人こそが、阿弥陀仏の本願により救済される本来の対象であるという浄土真宗の根本的な教えです。
「善人」が自らの行いに慢心しやすいのに対し、「悪人」は自らの罪を自覚し、より深く阿弥陀仏にすがる心が芽生えるとされ、真実の信心に至る可能性が高いと説かれます。

悪人正機の語源と出典

■ 出典

親鸞(しんらん)の著書『歎異抄(たんにしょう)』

「善人なおもて往生をとぐ。いわんや悪人をや。」

この言葉は、浄土宗の本願念仏の思想をもとに親鸞が説いた教えであり、悪人こそが阿弥陀仏の救済の正当な対象(正機)であるという逆説的な論理に基づいています。

悪人正機の使い方と例文

■ 用例・使い方

  • 親鸞の「悪人正機」の教えは、現代にも深い示唆を与えている。
  • 自分が悪人であると自覚できることこそ、救いの第一歩であるというのが悪人正機の精神だ。
  • 善悪の基準を超えて、人間の本質を問う思想が「悪人正機」である。

悪人正機と関連する四字熟語・仏教用語

以下は、「悪人正機」と関連する仏教思想や四字熟語です。

四字熟語・用語読み方意味
本願念仏ほんがんねんぶつ阿弥陀仏の本願を信じ、念仏を唱えることで極楽往生を願う教え
罪障深重ざいしょうじんじゅう罪が深く重いこと。その自覚が信仰へ導くとされる
一切衆生いっさいしゅじょうすべての生きとし生けるもの。仏の救いの対象
念仏往生ねんぶつおうじょう念仏を唱えることで極楽に生まれ変わること
自力無効じりきむこう自分の努力では救われず、仏の力(他力)にすがることが大切という教え

悪人正機が語られる場面とは?

■ 仏教・宗教的な文脈

人間の本性や救いの本質について語る場面で使われます。特に浄土真宗の法話や仏教講座などで頻出します。

■ 倫理・哲学的な考察に

「正しさ」とは何か、「善悪」の曖昧さを考える場面で、逆説的な知恵として引用されます。

■ 現代社会における意味

犯罪や過ちを犯した人々を、どう受け入れ、再生の機会を与えるかという共生社会の文脈にも活かされます。

まとめ:悪人正機は、すべての人に救いの可能性を示す思想

「悪人正機」は、誰もが罪を抱える存在であり、その罪を自覚することによってこそ真の救いに至れるという教えです。
「善人であろうとすること」よりも、「自分の未熟さを見つめること」が信仰と成長の第一歩であると説いています。

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