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握髪吐哺の読み方と意味
■ 四字熟語
握髪吐哺(あくはつとほ)
■ 読み方
あくはつとほ
■ 意味
「握髪吐哺」とは、優れた人材を得るために礼を尽くして、どんな時でもすぐに迎えに行くことのたとえです。
具体的には、髪を結っている途中でも手を止めて(握髪)、食事中でも口から吐き出して(吐哺)、賢者を迎えるという意味です。
つまり、「人材登用における誠意と熱意」を表す四字熟語です。
握髪吐哺の語源と出典
■ 出典
『史記(しき)』・「留侯世家(りゅうこうせいか)」より
または『韓詩外伝(かんしがいでん)』や『十八史略』などにも同様の表現が登場します。
「周の文王は、髪を結う手を止めて賢人を迎え、口の中の食べ物を吐いてまで礼を尽くした」
→ これが「握髪吐哺」の故事となりました。
握髪吐哺の使い方と例文
■ 用例・使い方
- 社長は握髪吐哺の心で、優れた人材を自らスカウトしている。
- 優秀な若者を迎えるため、握髪吐哺の姿勢で面談に臨む。
- 政治家は握髪吐哺の精神で、人材育成に力を注ぐべきだ。
握髪吐哺と関連する四字熟語
以下は、「握髪吐哺」と近い意味や関連のある四字熟語です。
四字熟語 | 読み方 | 意味 |
---|---|---|
三顧之礼 | さんこのれい | 優秀な人を迎えるために何度も訪問して礼を尽くすこと |
登竜門 | とうりゅうもん | 優秀な人材が能力を試し、立身出世のきっかけを得る場所 |
求賢若渇 | きゅうけんじゃくかつ | 賢人を求める気持ちが非常に強いこと |
人才登用 | じんさいとうよう | 能力のある人を見出して重要な役職に起用すること |
任賢使能 | にんけんしのう | 賢者を任用し、有能な人材に働かせる |
握髪吐哺が使われる場面とは?
■ ビジネス・組織運営
経営者やリーダーが、有能な人材を見抜き、積極的に迎え入れる行動力を評価する文脈で使われます。
■ 政治・行政
国を治める立場の人間が、優れた官僚や補佐役を得るために自ら動く姿勢を表現するのに使われます。
■ 教育・人材育成
才能ある若者を発掘し、育成の場を用意する教育者や研究者の姿勢としても適用されます。
まとめ:握髪吐哺は、真摯な人材登用の象徴
「握髪吐哺」は、賢人・優秀な人物を得るためには、自ら労を惜しまず動くべきだという教えを含んだ四字熟語です。
現代社会でも、リーダーシップ・人材マネジメントの本質として、重みのある言葉として活用できます。
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