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a024|阿鼻地獄(あびじごく)とは?仏教における最も恐ろしい地獄

目次

阿鼻地獄の読み方と意味

■ 四字熟語

阿鼻地獄(あびじごく)

■ 読み方

あびじごく

■ 意味

「阿鼻地獄」とは、仏教で説かれる八大地獄の中で最も重く恐ろしい地獄のことです。
耐えがたい苦しみが永遠に続く場所とされ、極悪非道な罪を犯した者が堕ちる最下層の地獄として語られます。

転じて現代では、非常に悲惨でむごたらしい状況や混乱した地獄絵図のような様子を比喩的に表現する言葉として使われます。

阿鼻地獄の語源と出典

■ 出典

仏教経典(『倶舎論』『法華経』など)

「阿鼻(あび)」とは、サンスクリット語の「Avīci(アヴィーチ)」に由来し、「無間(むけん)の地獄」、すなわち苦しみの合間もなく続く永遠の地獄を意味します。

  • 阿鼻地獄=無間地獄(むけんじごく)とも呼ばれます。
  • 火炎、責苦、叫喚、血の池などが絶え間なく続く地獄が描写されています。

阿鼻地獄の使い方と例文

■ 用例・使い方

  • 大戦末期の市街地はまさに阿鼻地獄の様相を呈していた。
  • 火災現場は阿鼻地獄と化し、逃げ場もなかった。
  • 現場の混乱は阿鼻地獄そのもので、見るに耐えなかった。

※ 現代では比喩的に「地獄のような状態」や「修羅場」を表す表現として使われます。

阿鼻地獄と関連する四字熟語

以下は、「阿鼻地獄」と意味や背景が近い・関連する四字熟語です。

四字熟語読み方意味
修羅場しゅらば血みどろの争い・戦いの場面。激しい争いが起きている状態。
地獄絵図じごくえず非常にむごたらしく悲惨な光景
生地獄いきじごく生きながら味わうような苦痛・苦しみ
四苦八苦しくはっく人生におけるあらゆる苦しみ
因果応報いんがおうほう善悪の行為に応じた報いがあるという仏教的な考え方

阿鼻地獄が使われる場面とは?

■ 歴史・戦争の描写

戦争や災害、虐殺の場面などで、極限的にむごい状態を形容するのに用いられます。

■ 小説・文学・報道など

凄惨な状況や、心理的・社会的に地獄のような体験を語る際に使用されます。

■ 日常会話(やや誇張的な表現)

  • 「満員電車が阿鼻地獄だった」
  • 「試験前日の教室は阿鼻地獄」
    ※このように、軽い比喩として使われる場合もありますが、本来は非常に重い意味を持つ言葉です。

まとめ:阿鼻地獄は、苦しみの極限を象徴する言葉

「阿鼻地獄」は、仏教における最も重く、最も深い罪に対する報いとして登場する地獄であり、比喩としても極限的な苦痛や混乱を示す強い言葉です。
本来の意味を知ることで、現代的な使い方にも重みと理解が加わります。

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