目次
安車蒲輪の読み方と意味
■ 四字熟語
安車蒲輪(あんしゃほりん)
■ 読み方
あんしゃほりん
■ 意味
「安車蒲輪」とは、年老いた人をいたわり、丁重にもてなすことのたとえ。
特に、高齢者を体に負担のかからないような乗り物に乗せて、心地よく迎え入れるような配慮を象徴的に表しています。
- 「安車(あんしゃ)」は、座り心地のよい安定した車(乗り物)
- 「蒲輪(ほりん)」は、車輪に蒲(がま=植物)の穂を巻いて振動を和らげたもの
この言葉には、高齢者への敬意や労りの気持ちが込められています。
安車蒲輪の語源と出典
■ 出典
『漢書』儒林伝・申公伝
「安車蒲輪を以て之を迎う」
高齢となった学者・申公を、皇帝が丁重に迎えた様子を伝える記述。
ここでの「安車蒲輪」は、尊敬の念といたわりを込めた迎え方の象徴とされます。
安車蒲輪の使い方と例文
■ 用例・使い方
- 地元の偉人を安車蒲輪の礼で迎える式典が行われた。
- 長寿を迎えた祖父母に、安車蒲輪の気持ちをもって接したい。
- 敬老の日には、安車蒲輪の心で感謝の言葉を伝えよう。
安車蒲輪と関連する四字熟語
四字熟語 | 読み方 | 意味 |
---|---|---|
老馬之智 | ろうばのち | 経験豊かな高齢者の知恵を尊ぶこと |
養老看病 | ようろうかんびょう | 老いた親を大切にし、看病すること |
敬老尊賢 | けいろうそんけん | 老人や賢者を尊敬し敬うこと |
哀哀父母 | あいあいふぼ | 親の恩に感謝し、深く思いやる気持ち |
忠孝両全 | ちゅうこうりょうぜん | 忠義と孝行の両立を果たすこと |
安車蒲輪が使える場面とは?
■ 高齢者への感謝・敬意を表すとき
敬老の日や還暦・米寿など、節目の年齢を祝う場面で使われます。
■ 優れた功績を称えて迎える式典や式辞
歴史的・学問的功績のある人物への最大限の敬意を表す際の表現としても使えます。
■ 福祉・介護・公共政策における理念として
高齢社会を迎える現代では、「安車蒲輪」の精神はバリアフリーや高齢者福祉の理想としても用いられます。
まとめ:安車蒲輪は「思いやり」と「敬意」の象徴
「安車蒲輪」は、高齢者や目上の人に対して、最大限の配慮と尊敬の心をもって接することの象徴的な表現です。
現代でも、介護・福祉・教育など幅広い分野で生きる考え方として、大切にしていきたい四字熟語です。
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