目次
唯唯諾諾の読み方と意味
■ 四字熟語
唯唯諾諾(いいだくだく)
■ 読み方
いいだくだく
■ 意味
「唯唯諾諾」とは、自分の意見を持たず、ただ人の言いなりになることを意味する四字熟語です。
- 「唯唯(いい)」は、「はいはい」と素直に従う様子。
- 「諾諾(だくだく)」も、「はいはい」と承諾する様子。
つまり、事の善悪を考えずに従う、主体性のない態度を否定的に表す言葉です。
唯唯諾諾の語源と出典
■ 出典
『史記(しき)』・魏其武安侯列伝(ぎきぶあんこうれつでん)
「唯唯として人の言を聴き、諾諾として是非を問わず」
この表現は、権力者の言いなりになることを批判的に描いたものです。自己判断を放棄し、盲目的に従う人間の姿を皮肉る用法として使われます。
唯唯諾諾の使い方と例文
■ 用例・使い方
- 上司の命令に唯唯諾諾と従っているだけでは信頼は得られない。
- 彼は会議でも唯唯諾諾として自分の意見を言わない。
- 唯唯諾諾な態度では、組織の改革など到底できない。
唯唯諾諾と関連する四字熟語
四字熟語 | 読み方 | 意味 |
---|---|---|
付和雷同 | ふわらいどう | 自分の意見を持たず、他人の言うままに従うこと |
長い物には巻かれろ | ながいものにはまかれろ | 強い者には逆らわず従う方が得策だという消極的な姿勢 |
従順謹直 | じゅうじゅんきんちょく | 素直でまじめに従うこと(肯定的な意味での従順) |
人云亦云 | じんうんえきうん | 人の言うことに右へ倣えすること |
面従腹背 | めんじゅうふくはい | 表面上は従っているように見せて、内心では従わないこと |
唯唯諾諾が使われる場面とは?
■ 否定的な文脈で
ビジネスや政治、学校教育などで、自分の意見や信念を持たずに流される人物像を批判する文脈でよく使われます。
■ リーダーシップの文脈で
組織において、唯唯諾諾な姿勢では問題解決につながらないという教訓的な使い方もされます。
まとめ:唯唯諾諾は「思考停止」の象徴でもある
「唯唯諾諾」は、考えることをやめてしまった人の態度を表す警鐘のような四字熟語です。
現代社会においても、自らの意志で判断し行動することの大切さを説く教訓的な言葉として、強い意味を持っています。
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