i035｜一牛鳴地（いちぎゅうめいち）とは？極めて狭い土地を表す四字熟語

一牛鳴地の読み方と意味

読み方

いちぎゅうめいち

意味

「一牛鳴地」とは、牛が一声鳴くほどのわずかな土地という意味で、極めて狭い土地や領地のたとえです。
転じて、非常に限られた範囲・領域を指す表現としても使われます。

• 「一牛鳴」＝牛が鳴く声が届く程度の距離
• 「地」＝土地、領地

一牛鳴地の語源・由来

出典

『晋書（しんじょ）・石勒載記（せきろくさいき）』
中国の古代、石勒という人物が「牛が鳴く声の届く範囲ほどの土地も得られない」と嘆いた故事に基づくと言われています。
ここから、非常に狭い土地を表す言葉として定着しました。

一牛鳴地の使い方と例文

使用シーンのポイント

• 土地や領地の狭さを強調するとき
• 物理的な空間だけでなく、活動範囲の小ささを表す場合にも使える
• 歴史や故事を交えて格調高く表現したいとき

例文

• その城は一牛鳴地ほどの小さな領域にすぎなかった。
• 彼の勢力は一牛鳴地にも満たない規模だった。
• 一牛鳴地であっても、守り抜けば価値ある拠点となる。

一牛鳴地と関連する四字熟語

四字熟語	読み方	意味
弓矢之地	きゅうしのち	弓矢が届く程度の狭い土地
方寸之地	ほうすんのち	非常に狭い土地、または人の心
狭隘之地	きょうあいのち	狭くて通りにくい場所
寸土尺地	すんどしゃくち	ごくわずかな土地
一丘之貉	いっきゅうのかく	同じ種類・同じ仲間に属する者のたとえ（規模の小ささと関係する場合あり）

まとめ：一牛鳴地は、限られた領域や狭さを強調する故事成語

「一牛鳴地」は、非常に狭い範囲や土地を表す故事に由来する四字熟語です。
歴史的な文脈や格調ある文章に適しており、特に地理・領土・勢力の小ささを強調したいときに使われます。