目次
一字不説の読み方と意味
読み方
いちじふせつ
意味
「一字不説」とは、一言も語らないことを意味します。
特に禅宗においては、言葉ではなく沈黙や態度で真理や悟りを伝える境地を指します。
- 「一字」=一つの文字、一言
- 「不説」=説かない、話さない
つまり、余計な言葉を排し、態度や行動そのもので本質を示すことを表す言葉です。
一字不説の語源・由来
出典
中国禅宗の語録や禅問答に見られる表現で、特に言葉に頼らず悟りを示すという禅の思想に基づきます。
師が弟子に真理を伝えるとき、言葉を介さず沈黙で示す態度を「一字不説」と呼びました。
一字不説の使い方と例文
使用シーンのポイント
- 言葉よりも行動や態度で伝える場面
- あえて沈黙を守ることで深い意味を持たせる場面
- 禅や哲学的な文脈での表現
例文
- 師は弟子の問いに対し、一字不説の沈黙で応えた。
- 一字不説の態度が、かえって多くを語っていた。
- その場では一字不説を貫き、後に行動で示した。
一字不説と関連する四字熟語
四字熟語 | 読み方 | 意味 |
---|---|---|
不立文字 | ふりゅうもんじ | 言葉や文字に頼らず悟りを伝える禅の教え |
默然不語 | もくぜんふご | 黙って何も言わないこと |
言外之意 | げんがいのい | 言葉に出さずに含ませた意味 |
無言実行 | むごんじっこう | 言葉ではなく行動で示すこと |
不言実行 | ふげんじっこう | 言葉にせず実際に行動すること |
まとめ:一字不説は沈黙の中に真理を込める言葉
「一字不説」は、言葉に頼らず、本質を行動や態度で示す境地を表す四字熟語です。
特に禅の思想や精神修養の文脈で使われ、現代でも「言葉より行動で語る」という場面に活かせます。
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